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月代文雪の日記。 シルバーレイン参加者以外はすぐお戻りくださいませ。
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数刻前まで彼は紙飛行機を折っていた

「…だって紙飛行機は私の思いを彼に届けてくれそうでしょう?」
歌うように、言った

彼は紙飛行機を沢山折っていた。
問えば、笑っていう。

「これは、凪へ
これは、兄様へ
これは、私を殺そうとした人たちへ
これは、母様へ
これは、父様へ」

ひとつひとつに指を刺し、言う。

「私は臆病だから、思いを簡単に伝えられないのです」
照れたように笑い。

作った飛行機に何かを書き込み、窓の近くに立ち、すっと投げる

「どうか届きますように」

風に乗り、すぃっと空を飛ぶ飛行機を満足そうに眺める。

しかし、ひとつは校庭に落ちていった。
それでも彼は満足そうにいった。

「凪のだから凪が拾ってくれるのを待つのです。」

他人に拾われ、読まれることがあったとしても気にもせず。

いつか伝わればいいと笑う。

「言葉では書けない、表せない思い。
ありきたりな言い方なら、

大好き。
でも、それ以上だから…
なんていうのか分からない

だから私は彼への紙飛行機に書いたの

『君が君らしくあるためになら 私はいつでも傍にいる』って」

悪戯をした子供のように、笑った。

はてそれは大好き以上のものかと問えば

彼は言った

「解釈は全て彼次第…」

珍しく妖しげに笑った。
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